ニュースで毎日報じられているように、円安(ドル高)は政府が介入しても更に進むように見える。年初の120円が今146円まで値上がりしている。経済アナリストの見方によれば160 円もあり得るという。老後資金の危機は為替でも始まっている。
外貨預金の為替手数料は高い
円安は円の貨幣価値を下げる。老後資金の全てを円で持たず、ドルを保有するという選択もある。ドルを持つ方法は銀行で外貨貯金を買うか、FXの選択肢になる。退職金が入ると銀行から円安を呼び水に外貨預金や定期貯金を勧誘される。何故なら外貨預金は銀行にとって利益率の高い金融商品だからだ。外貨預金の為替手数料は25銭に対してFXは0.3銭。100万円投資した場合、2500円対30円となる。
FXとは外国為替証拠金取引で取引の際に担保となる証拠金を使い、取引を行う。安く買って高く売るのが基本で、為替差による利益を狙う取引だ。
外貨預金 | FX | |
為替手数料 | 25銭 | 0.3銭 |
保証 | ペイオフの保護対象外 | 信託保全 |
払い戻し | 満期日 | いつでも可能 |
外貨預金はペイオフの保護対象外
筆者も当然外貨預金も銀行に預けるのだから保証はあると思い込んでいた。円貯金のように1000万円以下の預金と同様に保証されると思っていたが、外貨貯金はペイオフの保護対象外。FXは、信託銀行に信託することで、FX会社が破綻したときにも資産を保全する仕組みを導入している。
FXはいつでも決済可能
FXはいつでも決済可能外貨預金は満期で解約しないと払い戻しできませんが、FXはいつでも決済可能。FXば利益が出た時、払い戻す事や為替レートが動いて損をする時に払い戻すこともでます。外貨預金は途中で解約すると手数料が高く、タイミング良く売れないので結果的に元本割れで損をする可能性がある。

老後資産で決してレバレッジを使ってはいけない
FXのメリットとして2つの国の通貨の金利差。低金利の通貨で高金利の通貨を買えば、その金利差(スワップポイント)が利息のようにもらえる。もう一つの特長がレバレッジ。証拠金として預けた元手の何倍もの金額が取引できる。国内FXの最大レバレッジは25倍。しかし、老後資産で決してこのレバレッジを使ってはいけない。預けた証拠金の中で取引するのが安全だ。老後にFXで大金持ちを目指す必要はない。最低限のリスクで老後資金を増やすのが目的だ。