”静かな退職”が広がっている

定年後の選択
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定年退職してから3か月経った。未だ老後は始まっている認識はない。もちろん、体の老化は加速しているが、老人を意識したことはない。決定的に変わったのは無職になり所属する組織や人間関係が消滅したことだ。今の若い人は終身雇用を束縛と捉える。自分が本来やりたい事を遂げるために転職は厭わない。人間関係はSNS上で拡散していく。これからメタバースの時代は直接会わなくても感情や感触をネット上で共有することもできるようになる。

経済的な安定性の観点からすれば、終身雇用は素晴らしい日本独自の制度だ

経済的な安定性の観点からすれば、終身雇用は素晴らしい日本独自の制度だ。米国では簡単にレイオフが実行される。企業の生き残りにおいて、最も大きいコストは人件費であり、戦略上、どの企業でも当たり前にレイオフが実行される。

米国で「静かな退職」が広がっている。仕事を辞めるわけではなく、必要最低限の業務はこなすもの。在宅勤務の広がりが要因になっていると推測されている。また、国内でもSNSで情報が共有されることにより、厳しい環境での低賃金の仕事には人材が集まらなくなっているという。以前の記事でも書いたが60歳以上の求人数は極めて厳しい。

マルチステージに向けて、老後のポータブル・スキルの習得と模索

「静かな退職」の広がりで経済の成長は鈍り、低賃金で労働する人がいなくなりロボットやAIに置き換わっていく世の中が待ち受けている。一方、成長の原動力を支える人材は不足しており、取り巻く環境や対象となる人々の感情と大きく矛盾している。

残念ながら将来にわたる日本の成長に貢献できる歳ではない。トヨタをはじめとして大企業が終身雇用を維持できないと表明している。少なくとも個人としては人生100年時代の一期生としてマルチステージに向けて、老後のポータブル・スキルの習得と模索に対する努力は止めてはいけない。

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